« 会費を払ってオンラインで聴く | メイン | AW4416のファーストインプレッション »

みんなでコストを下げようよ - その1

コストを下げると需要が旺盛になるというのは、中学生でも知っています。が、音楽CDの値段ってなぜ下がらないのでしょうね。売上が頭打ちになっているというのに…。BBSにも書きましたが、そうこうしているうちに複製を作る技術の方が発達してしまって、音楽業界はてんやわんやです。

複製を作る技術の進歩より速いスピードでコストダウンしていれば良かったのにな、と思います。複製のしやすさもコストダウンも技術革新によるもので、ある意味では表裏一体のものだと思います。MP3という技術が出てきたことを憂慮するだけではなく、そうした技術環境をいろんな意味でコストダウンに結び付けてやろう、という逆転の発想が必要だと思います。

ここでちょっと考えないといけないのは、どこまで質を求めるか、です。現状ですと音楽CDは16ビット・44.1kHzですが、一般の人にはこれでも十分すぎるほど高音質かもしれません。多少、音が劣化してでもMP3ファイルにして流通させる方が低コストでしょう。例えば1曲50~100円でダウンロードできて、決済はプロバイダーが代行してくれる、とか。

もちろん、純粋な値下げもOKですね。CDは1枚1000円とか。となると、1000円でペイできるように制作の体制を見直す必要が出てくるでしょう。でも、どんな業界でもコストダウンとの戦いをしているわけですから、音楽だけが聖域というわけにはいきません。

コストを下げてコピーよりも割高にならないようにすることが必須です。値段を上げずジャケットに凝るとか、とにかくコストパフォーマンスを上げるのです。違法コピーは許されませんが、一方では、業界内に努力が必要です。

技術はどんどん進んでいくものですが、それはハイエンドでの話。一般人レベルにおいては技術が後退することで普及するという場合もあるんですよ。後退というと言葉が悪いですが、“敷居を下げる”といえばわかりやすいですか。

良い例がテレビです。映画に比べるとテレビの画像などかなりの低画質ですが、一般人は映画を見る時間よりもテレビのドラマを見る時間の方が圧倒的に長いでしょう。映画というハイエンドな画質からテレビというローエンドな画質へ、技術が後退したことにより(もちろん、家庭で見ることができるという点で大きな進化)、“映像を見る”という行為が大流行したわけですよ。映画の方が迫力があり画質もきれいなことは百も承知で、気軽に見ることができるテレビの方を選ぶんですね。

ですから、MP3ファイルを気軽に入手して聞くという行為が一般的になる、というのは自然な流れだと思います。現状はまだ気軽でなく価格も安くありませんけどね。

米国のテレビ業界は映画産業と密接に結びついています。というより、その昔、映画産業が“これからはテレビの時代だ”といち早くテレビを囲い込んでしまったんです。結果、映画はテレビに対して優位に立つことできました。有名な映画俳優はテレビドラマに出るなんて、絶対にしません。

ところが、日本の場合は、映画産業が“テレビなんかやりたくない”という態度を示したため、新聞社が飛びついた。結果、テレビ業界は隆盛を極め、映画産業は衰退してしまった、というわけです。

音楽業界には、日本の映画産業の轍を踏まないようにしてもらいたいです。みんなで頑張ってコストを下げようよ>音楽業界