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倉木がパクリならジャズは???

最初に断っておきますが、この話題はいまさら感がありますし、ひょっとして以下の内容は誰かが既に展開しているかもしれません。

高槻的には、倉木麻衣は宇多田ヒカルに似ていますが、パクリではありません。一般的な日本人にしてみれば、R&Bとかソウルといったジャンルに馴染みがなく、このジャンルに属するどの曲を聴いても、どのアーティストを聴いても、同じに聴こえてしまう、ということなのでしょう。

もし二人が似ているを通り越して同一の点上にあるとすれば、スタンダードなジャズはどうなってしまうことでしょうか。フィル・ウッズはチャーリー・パーカーのパクリ、ウェイン・ショーターはジョン・コルトレーンのパクリとなってしまいます。これらジャズの巨匠同士の似方に比べると、倉木と宇多田はそれほど似てないかもしれません。

ジャズの世界では「ブラインド」という催しがあります。何人かが集まった場所で、CDやLPのジャケットを見せることなく再生します。そんな「ブラインド」な状態で、演奏者は誰か、当てるゲームです。主役だけでなくベースやドラムなどリズムセクションのメンツも誰か答えなければなりません。例えば15年くらい昔に、四谷のジャズ喫茶「いーぐる」などでそんな催しが行われていました。このことは裏返すと、いろんな奏者間で判別がつかないほど似た要素がある、ということの証でもあります。

ジャズの世界では、人に似ていると言われることを嫌う奏者も多いですが、似たところから出発してその先にオリジナリティを求める奏者もたくさんいます。どちらにしろ、ジャズは狭いところで差異を表現する音楽なのかもしれません。

「テナー・マッドネス」という、ジャズ史に残る名演奏がありますが、一般のリスナーからすると2本のテナーサックスのうち、どちらがコルトレーンでどちらがソニー・ロリンズか聞き分けられないと思います。それに比べると倉木と宇多田はあまりにも違いすぎると思いますが、やはり一般リスナーには同じに聴こえてしまうのでしょうね。