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2001年02月27日

MP3.com的チェーンメール

チェーンメールはご存知でしょう。いわゆる不幸の手紙ですね。MP3.com関連でもこの手のチェーンメールがときどき来ます。

そのメールにはアーティストのURLが5つ記されています。で、書かれているのは「一番上のURLをクリックし、そこにある曲を全部再生してください。再生し終わったらそのURLを消し、あなたのURLを5番目、すなわち一番下に記入しましょう。そして、メールを10人に転送して下さい」。

このチェーンメールが面白いのは、一瞬ですが実益があることです。顔が見えない第三者が、メールがぐるぐる回る様をほくそえみながら遠巻きに見ているのは通常のチェーンメールと同じなのですが、巻き沿いを食った人は自分の曲を10倍聴いてもらえます。

しかしすぐに破綻するのは火を見るより明らか。一人が発信して一巡目に10人、二巡目に100人、五巡目で10万人ですから、六巡目にはMP3.comに登録するアーティスト数をすぐに超えてしまいます。「10人に転送」でなく、3人くらいにしておけば、チェーンメールだとの指摘を受けず、うまく回ったのかもしれませんね。

2001年02月22日

「お互い聴き合おう」が義務化するとき

ご存知のように、MP3.comでは再生・ダウンロード数に応じてアーティストに印税が支払われます。2000年の一年間だけで10万ドル(日本円換算で1100万円)も儲けた人がいるほどですから、どうしても過熱気味です。

アーティスト同士でお互いの曲を聴いたりダウンロードしあうことも少なくありません。掲示板に「Download Exchange」といったタイトルの投稿がよく上がっています。高槻のところにも、たまにメールでお誘いが来たりします。同一IPから大量にダウンロードしてもらっても印税は増えないみたいなので、必ずしも効果があるとは言えないのですが…。

高槻が困るのは、お互い聴き合うことを義務化しようとする輩がいることです。「オマエの曲を聴いたからオレのも聴いとくれ」程度なら、一方的にメールを送ってきた場合でも何とか付き合えますが、先日来たメールは「オマエの曲をオレのステーションで取り上げてやっている。そのステーションを週に3度再生するのがオマエの義務だ」という内容でした。そのステーションには50曲くらい収録されていましたから、1度再生するだけでも2~3時間はかかりそうです。ここまで要求されると、はっきり言って、バカバカしいですね。

聴き合うこと自体は別段、悪いことではないと思いますが、お約束事にしようという神経が理解できませんね。定期的にその曲を聴きたくなるとは限りませんからね。そのステーションの運営者は、自分の曲をそのステーションの一番上に置き、とあるジャンルで何十週間も一位に居座っています。正直なところ、ちょっとがっかりします。

2001年02月20日

MP3.comの日本語化が意味するもの

日本の音楽産業が空洞化する可能性もあります。流通がレコード店を通して行われるものであるならば、地場産業が有利ですが、ネット経由となると、誰でもその市場に参入できます。日本の音楽産業に果敢とアタックしたきたのがMP3.comだと言えそうです。

http://www.mbeat.com/home/digimu/news/sony.html によると、天下のソニーミュージックでさえ、1カ月あたり1万5000程度のダウンロードしかありません。MP3.comですと、2000年には月に1億5500万のページビューがあったとのことです。このページビューに対してどれだけのダウンロードがあるかは明らかにされていませんが、ソニーとケタが違いすぎるのは明白です。なにしろ無料ですから、リスナーはどんどんダウンロード・再生するでしょう。

MP3.comに関しては、やはり、ダウンロードや再生が無料、という点がリスナーに受け入れられているのだと思います。世界の人口が60億人として、日本はその50分の1としても、前述の数字の辻褄を合わせることはできません。現状ではMP3.comの圧勝なのです。

そんなMP3.comがページの日本語化によって日本市場に入ってくるのですから、たまったものではありません。数年後の業界地図が見えようというものです。コンテンツの売上でなく“バナー広告による収入をアーティストに還元する”というビジネスモデルが日本で確立してしまうと、日本のレコード店からCDがかなり消滅してしまうでしょう。その序章は、もう過ぎています。

太字アーティストと細字アーティスト

皆さん、MP3.comのランキングのページで太字で書かれた曲・アーティストと細字のままの曲・アーティストが混在しているのにお気づきでしょうか。細字よりも太字の方が確実に目立ちます。ということは、リスナーの目に止まりやすい、つまり、曲を聴いてもらいやすいということなのです。

今まで、MP3.comはタダで曲を登録できました。ところが、アーティストから料金を徴収する制度が始まったのです。その制度「Premium Artist Service」に加入して、毎月19ドル99セントを払うと、ランキングのページでの表示が晴れて太字となります。Premium Artist Serviceの特典はそれだけに留まりません。DM形式によるプロモーションで確実に宣伝してもらえたり、自分のページからバナー広告をなくせなりと、いろいろな特典があります。大分類のランキングのページで薄水色になって挿入されている“広告”にもPremium Artist Serviceに加入する人しか参加資格がありません。

これに加入するには、毎月19.99ドル以上の儲けがないと、意味がありません。ほとんどのプロフェッショナルがこの「Premium Artist Service」に加入しているのを見ると、力の入りようを感じずにはいれられません。みな真剣なのですね。そんなアーティストには、背後に強力なプロモーターいたりします。高槻のところにも、「あなたをプロモートしたい」というメールが時々来ますが、基本的には自分達ですべてをこなすことにしています。

段々と大掛かりになりつつあるMP3.comです。

2001年02月19日

日本語対応が進行中のMP3.com

http://japan.www.mp3.com/

MP3.com上にこんなページが出来ました。URLから想像できるように、日本語のページです。現在のところは、トップページだけですが、順次、各ページを日本語化していくと思います。

トップページには「Japan Top 40」というメニューがあるのですが、アイコンが「日40」となっていて、ちょっと笑えます。まるでバスの運行系統みたいですね。で、これをクリックすると、ただ日本人の曲がズラリと並んでいるだけなのですが、そのうち、上位40曲だけをリストアップするのでしょう。

 「今週のイチ押し曲」「今週のNEWアーティスト」には、予想通り、Beingの面々がありました。前者はYoko Black. Stone、後者は宇徳敬子。掲示板にも書きましたが、B GramグループとMP3.comが提携したため、これを機に日本語化を推し進めることになったのでしょう。

正直なところ、これほど速く日本語化されるとは思いませんでした。市場の大きさからすると、ポルトガル語は重要だし、潜在的には中国語は大きなマーケットとなりうるでしょう。今回、日本語が採用されたことで、日本人にとってもかなり取っ付きやすくなるでしょう。

しかし、もう一山越えないといけないですね。そうです、アーティストのページは現在、英語にするしかないので、ここが問題です。そのうち何らかの策は打ってくるでしょうから、遠い将来、ほぼ完全に日本語化されると思います。

当初からなのですが、MP3.comはかなり将来性を見越してページが構成されています。初めてMP3.comにアクセスすると、トップページの先にジャンルのページ、その先にアーティストのページ、その先に曲のファイルがあるように見えますが、トップページもアーティストのページも対等になっています。いろいろなページから直接、曲ファイルにアクセスする構造になっていますので、ページを作り変えるのが容易だと推測されます。

2001年02月15日

【ニューズレター】「Samba Orange Road 2001」などをアップ

(2001年2月15日発)

(複数の方にお送りしています)

皆さん、お元気でしょうか。サックスの高槻です。

昨年6月以来という久々の新曲を、MP3.comにアップロードしました。お時間がございましたら、ぜひ聴いてみて下さい。今回は4曲をアップしていますが、近々、さらに3曲を追加する予定です。うち1曲は、なんとボーカル入りです。

http://mp3.com/take

このページにある曲のうち、上から4曲が新曲です(うち1曲は公開が15日未明にズレ込みそう)。「Bonus Pack」というアイコンが目印で、さらに、コメント欄に「NEW SONG! (Feb 13, 2001)」と記入しておきました。聴き方をご存知ない方はこちらのページをご覧下さい。

http://homepage1.nifty.com/takehisa/how_to_listen00.html

では、4曲を簡単にご説明します。

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1) Samba Orange Road 2001
 軽快なラテンフィールの曲。以前に発表した同名の曲を、アップテンポに再アレンジしてみました。途中、無伴奏の部分を頑張って吹ききっています。エキサイティングなソロにしたつもりですが、いかがでしょうか。後半のベースソロはかなり刺激的ですね。

2) J Acid
 このバンド初のアシッド系。曲名にあるJはJapanのJでも、JazzのJでもありません。ジミヘン(Jimi Hendrix)が多用したコード(いわゆる#9ですね)を基調にしたので、彼のJを取ってJ Acidと命名しました。ホーンセクション(一人四役です)を入れたりして、重厚なサウンドになるようアレンジしています。硬派に徹しました。

3) My Samba Carnival (dear AYAKA)
 もう1つのラテン系。明るく元気な演奏です。ティンバレを多用した長いドラムソロにピアノがかけ合うのが、面白い演出になっています。ちなみに、曲はドラムの上野君と共作、AYAKAは彼の愛娘の名前です。

4) Session #2(聴けるようになるのは15日の未明にズレ込みそう)
 1コードでセッション形式です。遅めのテンポでグルーブさせてみました。ブルース系ギタリストの嶺脇君を前面に押し出しています。この曲も一人ホーンセクション入りです。

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さて、楽しんでもらえそうでしょうか。突然のご連絡でたいへん恐縮ですが、よろしくお願いします。近況は
http://homepage1.nifty.com/takehisa/
こちらのページでご覧下さい。

それでは皆さん、お元気で。
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高槻長尚(Takehisa Takatsuki)
●ホームページ
http://homepage1.nifty.com/takehisa/
●MP3.com上のページ
http://mp3.com/take
http://mp3.com/takeannex
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2001年02月13日

新曲が4曲完成しました

(2001年2月13日)

 たいへん長らくお待たせしましたが、新曲が完成しました。7曲中4曲をまずアップロードしました。日本時間で2月13日の夜間には再生・ダウンロードが可能になると思います。
 http://mp3.com/take
にジャンプして下さい。「Bonus Pack」というアイコンのある曲が新曲の目印です。

1) Samba Orange Road 2001
 その昔、この曲がバンドのテーマ曲でした。以前にアップロードした演奏をアレンジしなおしてアップテンポにしてみました。テーマはもちろんのこと、ソロでは無伴奏部分を作り吹きまくったつもりですが、いかがでしょうか。後半のベースソロも聴き所です。

2) J Acid
 初のアシッドな作品となります。サックスの音にギラギラにコーラスをかけてみました。長いギターソロ、キメをバックにしたドラムソロ、叩き切るようなベースソロにもご注目下さい。層が厚いサウンドとするべく、高槻一人でホーンセクションを演じたりしています。ちなみに、ジミヘンコード(シャープナインス)を基調としたのでJ Acidと命名しました。

3) My Samba Carnival (dear AYAKA)
 明るく軽快なラテン・ジャズです。ドラムの上野君との共作で、AYAKAちゃんは彼の愛娘なのです。ティンパレを多用し賑やかな雰囲気にしてあります。ドラムソロにピアノが絡み合うのも面白いですね。

4) Session #2
 セッション形式の演奏です。ギターの嶺脇君を前面に押し出しています。前半はブルージー、後半はファンキーとバラエティーに富むギターソロです。セッション#1もそうでしたが、この曲も1コードです。

0.01秒の精度

最近はヤマハのAW4416と格闘する毎日です。キメの部分で演奏がズレているのも、画面上で直せてしまうというという(カットアンドペースト)、現代流の神器なのですが、作業をしていて気付いたのは、人間の耳の精度がかなり高いこと。自分でも驚きました。

0.03秒のズレだと、明らかにずれていることがわかりますね。0.01秒だと許容範囲です。ちなみにAW4416は0.001秒まで制御できます。0.03秒というのは、ビデオの1コマだと思ってよいでしょう。つまり、ビデオのコマが1つずれるだけで聴感上おかしく聴こえてしまうわけですから、恐ろしいものです。

タイミングがドンぴしゃりでもズレて聴こえる演奏があります。高槻的には、こうした演奏は失敗ですね。音を出すタイミングだけでなく、出すときのニュアンス、つまりベロシティーも、タイミング感に大いに関係するということです。

人間の耳は、最低でも0.01秒くらいのズレを感じる精度を持ち合わせていると言えそうです。ここ一週間でそのことを身にしみて感じました。

2001年02月03日

目に余る「ブロードバンド」報道

高槻は日経ベストPCというパソコン雑誌の編集者です。一応、専門分野に携わるものとして、最近とくに目に余るのが「ブロードバンド」を巡る報道ですね。ブロードバンドはそもそも業界用語ですが、一般向けにもかなり浸透してきました。しかし、弊社の媒体も含め、報道の仕方に誤解があるように思います。

ちなみに、ブロードバンドとは、CATVを使ったインターネットやADSLや、近未来の光ファイバーのインターネットなど、高速通信のことだと思えばよいです。

何が誤解かというと、「××な高速通信だとCD1枚を〇分でダウンロードできるようになる」との記述です。記事上でのたとえとしてはわかりやすいのですが、ミスリードです。以前にもこのページに書いていますが、インターネットが十分高速になると音声や動画などはダウンロードする必要がなくなります。だから、ダウンロードが何分というたとえは不適切なのです。

水道にたとえるとわかりやすいと思います。今の日本では、水道水をどこかにためておく人はそれほど多くはないのではないでしょうか。すぐ飲めるようにポットに水をためておくとか、断水に備えて風呂や洗濯機には常に水が満たしてある。こんな家庭は意外と少ないと思います。

もし、水道管が細くて、コップ1杯の水を出すのに5分かかるとしましょう。喉が渇いたときに5分待つのは嫌ですから、あらかじめポットに水をためておくのが賢明です。しかし、実存する水道は、蛇口をひねれば数秒でコップは一杯になります。つまり、水をためておく必要はなく、飲みたくなったときに蛇口をひねればいいわけです。

インターネットの回線の太さは水道管の太さです。ネット上にあるコンテンツをいったんダウンロードするというのは、水道水をいったんポットにためておくのと同じです。現状は水の出が悪い、つまりインターネットの回線が細いために、あらかじめ必要な量になるまで、データを「溜め込んで」いるわけです。

高速通信は言うなれば、勢いの良い水道、です。が、ここで注意すべきは、勢いが良すぎる必要はないという点です。コップ1杯に水を満たすのに、3秒かかったとします。これが0.3秒になったところで、別に嬉しくないですよね。3秒くらいなら誰だって待ちます。コップ100杯分の水をためるのに6分(=300秒)かかるのが、30秒に縮まるというのはかなり効果大とも思えるのですが、100杯の水を飲み干すのに10日とか1カ月かかります。となると、100杯の水をためておく必要はなく、飲みたいときに1杯ずつ水道から水を出せばいいですね。こういう言い方もできます。台所にためた水と水道局にある水が区別なく使える、と。

インターネットもこれと同じです。2時間の映画をダウンロードするのが1時間から10分に短縮されてもそれほど意味はありません。なぜなら、再生しながらダウンロード(ストリームといいます)すればよいから。このとき、ダウンロードにかかる時間が再生するのにかかる時間よりも短ければよいわけです。つまり、2時間のデータをダウンロードしなが再生するのに、ダウンロードが30分でも10分でも結果は変わらないわけです。回線が十分に速ければ、コンテンツが自分のパソコンのハードディスクにあろうがインターネット上にあろうが、関係なくなるわけです。

そもそもコンテンツをいったんダウンロードしないと気がすまないというのは、貧弱な水道しかないのと思うのと同じなんですよ。水道の出が良すぎるという状態になるという未来を、水がたまるまでの時間の短さ(=ダウンロードの速さ)でたとえるのは、的が外れています。

コンテンツをダウンロードして携帯用の端末で楽しむ、という使い方のために、いったんデータをダウンロードする必要がある、論もあるかと思います。しかし、携帯電話を使った通信もISDN以上に速くなりますので、データをいったん自分のところにためる必要性はどんなシーンにおいてもなくなります。それこそ、携帯電話の通信速度がかなり速くなれば、ISDNもADSLもCATVのインターネットも不要になります。すべての通信を携帯電話経由にすればいいですよね。現に、固定電話を契約せず、携帯電話やPHSだけで済ましている人も増えているくらいですから。

地上波のテレビくらいの解像度であれば、ADSLプラスアルファの通信速度でストリーム再生は可能です。なのにそれ以上の光ファイバーだの何なのを持ち出して、さらに「〇分でダウンロード可能」とだけ書いてある記事が多すぎます。高速通信の意味合いを全く理解しておらず、庶民に新たな出費を強いるように受け取れます。だって、将来的に過度の設備を導入せよ、といっているのと同じですからね。つまり、十分すぎる設備にカネをつぎ込め、と。

マスコミの的外れにと同じくらい気になるのが、政府が唱えるe-Japan構想。光ファイバーを使った超高速通信を云々というものですが、そんなに超高速な回線が必要でしょうか。地上波の画像がADSLで受信できるくらいの速度で十分なのではないでしょうか。高速であることに越したことはありませんが、多額の投資に見合った成果は得られないと考えます。

マスコミも政府も、高速通信でないとダメ、みたいな変な煽り方は謹んでもらいたいものです。現状でメガビット(ADSL)は必要だと思いますが、ギガビット(光ファイバー通信)は宝の持ち腐れに終わります。鵜呑みすると、小遣いと税金を無駄使いすることになりかねません。