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2002年08月21日

議論に勝つことと心を動かすこと

昔「ディベート」というのが流行りましたね。ビジネスに限らずこれを持ち込もうとする人は少なくないですが、ディベートには危険な面も多いです。

議論に勝つことと人の心を動かすことは全く別物だと思います。「議論に勝ったからオレが正しい」では、人は動いてくれません。重要なのは、相手を論破することではなく、相手をその気にさせることです。外務大臣時代の田中眞紀子氏が失脚したのは、まさにこれが理由ですね。

もう一つ大事なのは「好き」を「正義」に摩り替えないことです。「こういう理由があるからオレの言うことは正しいはずだろ」という力説の多くは、単に「お前、そうしたいだけとちゃうんか?」だったりします。自分の好き嫌いの結果を、社会の正義として摩り替えるのはみっともない限りです。

思うに、リーダーなら「オレはこうしたい」とだけ言いえばよし、理由など必要ないと思います。日本は大義名分を重んじる社会なので、何をやるにも理由付けが必要になりますが、無理して理由を求めると、誰がリーダーになっても同じ、ということになりかねません。

2002年08月20日

装飾音符は難しい!

元ちとせが売れているおかげで「こぶし」なる奏法が一般の人にも知られるようになりました。ジャズ系の管楽器奏者も似たような奏法をします。さすがに「こぶし」ではなく、素直に「装飾音符」と呼んでいますが…。入れる場所やアプローチが違うので、同じ奏法とはいえないと思います。

ジャズ的な管楽器の装飾音符は、バッハのそれを真似たとも言われています。近代ジャズを作ったチャーリーパーカーというサックス奏者は、バッハを好んで聴き、それをアイデアにしたと言われています。しかし、バロック的な装飾音符とジャズの装飾音符は全く違います。バロックでは聴こえるように演奏、つまり文字通り「飾り」なわけですが、ジャズですと、装飾音符がはっきりと聴こえないように演奏するのです。

例えば、サックスで「ソラソー」と演奏する場合、真中の「ラ」の音がハッキリとは聴こえないように演奏します。「ソ」の運指は左手の人差し指、中指、薬指を押さえます。この状態で左手の薬指を上げると「ラ」になりますが、薬指は完全に上げてはいけません。「ソラソファソドー」の場合も、「ラソファソ」がハッキリ聴こえるのはダサいです。

なおかつ、「ソ」から「ラ」に移るときに指を少しゆっくりめに(装飾音符なのに矛盾してますが…)滑らかに動かします。こうすることで「ソ」から「ラ」に移行するときに発生するダークな音が含まれ、ジャズっぽいサウンドになります。「ラ」から「ソ」に戻るときも同じです。

「ソラソー」ではなく「ソラー」の場合ですと、「ソ」をハッキリ聴こえないようにします。フレーズの出だしでよく使います。

「ソラー」の場合でも、「ソ」をハッキリ聴こえさせる場合があります。かつて「ベンド」という奏法があり、これを現代では“ハッキリ聴こえさせる装飾音符”で代用するという面があるからです。ベンドといえば、カウントベイシー楽団のサックスセクション。例えば「ラ」に向かって、「ソ」や「ファ」から滑らかに音程を上げる奏法です。昔はこれを口で行っていたのが、最近は指でやる、ということです。サックス吹きで未だにベンドしている人は、よほどベイシー楽団が好きな人でしょう。ちなみに、ベイシーの譜面でトリルが出てきたら、2度ではなく短3度でトリルします。

ビデオでライブを見るとき、サックスだとわかりにくいですが、トランペット奏者の指を見ていると、その様子がよくわかります。ジャズの専門家以外からすると、実に奇奇怪怪とした指の動きに見えるでしょう。知らない人はきっと“この人はきちんと指が動かないのでは?”と思うでしょう。しかし、すべて計算ずくのプレイなのです。

ジャズにおける装飾音符は、旋律的な意味で使うのではなく、音色にバリエーションを加えるという意味で使うといった感じでしょうか。なんにせよ、ジャズ的な装飾音符を演奏するのは、非常に難しいです。

2002年08月18日

上手に使い、気持ちよく使われよう

言葉は悪いですが、あえて「使う」と書くことにしましょう。誰しも一人では生きていけません。人を使ったり、人に使われたりするわけです。高槻はなるべく上手に人を使うように、また気持ちよく人に使われるよう、心がけています。

前近代的な「使う」と現代の「使う」とでは、使う側と使われる側の立場が逆転します。昔はカネを払う方が偉かったですが、最近はむしろ、カネをもらう方が偉かったりします。

世の中は複雑になり、どんな分野でも専門化が進んでいます。ですから、自分や自分の周辺だけで事をすますより、専門家に任せた方が良い結果を得られることが多いのです。仕事を「くれてやる」のではなく、自分より偉い人に「なんとかお願いする」わけです。もちろん、専門化が進んだことに加え、売り手と買い手の双方で競争が激化していることも見逃せません。

クリエイティブな仕事は言うに及ばず、単純作業であっても、使われる側の士気を高めるほど品質は高くなります。日本ですと、先進的な工場においてはそれが何十年も前から実践されていました。QCサークルがそうですね。

ですから、高槻は人に何かをお願いするとき、相手が、後輩であるにせよ、外注先にせよ、先輩にせよ、友達にせよ、受け手が最大限の力を発揮するよう、環境を整えます。そしてもちろん、逆に誰かが自分を使おうとしていたら、気持ちよく使われることにしています。

うまく使えばイチローのように素晴らしい結果を残します。使い方が最悪なのは強制連行だの奴隷労働だので、歴史に残るほどの惨事になってしまいます。

一般に、人を使うのは難しいですし、使われる側もノリ気でない場合がままあります。それでも、世の中全体が「上手に使い、気持ちよく使われる」になり、すべての人が幸せになることを祈るばかりです。これからの時代、特に必要となる倫理観だと思います。

2002年08月16日

ドラマチックな「君が代」

高槻の世代には「君が代」を嫌う人が多いのですが、珍しく、高槻はこの曲を大きく評価しています。たった11小節で、しかもシンプルなメロディーをシンプルにアレンジしているだけですが、なんともドラマチックに聴こえるではありませんか。多くの人は「君が代」をつまらない楽曲だと感じているのかもしれませんが、高槻は作者の「情」に、大いに共感します。

メロディーは「ファ」と「シ」を抜いた、陽旋法を基本にしていますが、それに縛られることなく、4小節目は「レ・シ・ラ・ソ」としていますね。低い「レ」から始まり高い「レ」まで使用して最後はまた低い「レ」で終わるところに職人技を感じます。四分音符を基本としたシンプルさにも好感が持てます。ジャズのスタンダードも、本来は四分音符の羅列なのですが…。ちなみに、陽旋法は「レ」から始まる音階ですが、同じ音を使って「ド」から始め高い「ド」で終わらせると、ジャズで言うところのペンタトニックです。

オーケストレーションが美しいと思います。3和音のみを使い、7度の音は一切入っていない点が高槻には新鮮です。何が何でも7度を入れ「濁らせる」ジャズとは(ついでにいうと積極的に増4度も使う)正反対の考え方ですね。

メロディーは和風ですが(ペンタトニックと解釈すれば西洋風ですが)、和音は西洋風なんですね。演奏に使用する楽器も通常のオーケストラの編成です。「雅楽バージョン」というのがあるのかどうか知りませんが、あえて、ベタな和風に閉じてしまわないアレンジを見識アリと判断しました。和洋折衷が成功している例でしょう。

古典的な楽典を逸脱しないコード進行も憎いです。3小節目の終わりが「F」なのを受けて4小節目が「DonF# G」と始まるのは普通ですが、その後の2拍で「Dm Em」と締めくくるのがオツですね。ちなみにピアノ譜ですと、完璧な開離位置(左手と右手がそれぞれ2音ずつを担当する)になっているのも、アレンジとして美しいと思います。

歌詞は五七五七七(字余りですが)、メロディーは11小節という半端な小節数、テンポは四分音符=69(今風なら69BPMですね(^^)とまあ、マニアックです。多くの定型的制約の中によくこれほどの想いと情感を詰め込めたものだと、感心してしまいます。

2002年08月09日

大健闘の「Your Smile」

7月末、常時接続の復活記念にいつもの「プロモオークション」をやりました。プロモオークションとは、MP.com上の広告枠をオークションで競り合うものです。好位置を競り落とせるとヒット数が激増します。

そんなわけで、今回は「Your Smile」の広告を出しました。その結果、Smooth Jazzのチャートでは、9日連続1位という大健闘でした。4500 MilesもPreciousも連続1位は6日止まりでしたから、今回のYour Smileは自己ベスト記録です。8月1日の総ヒット数(重複カウントを除く、以下同)が2585というのも1日あたりの最高記録でした。

今回は自分のページ内でSmooth Jazzを上から順に4曲並べておきました。こうして「固めて」おいたのが奏功したと思います。

▼「釣った」客を逃がさない - Your Smileをきっかけに高槻のページに来てくれた人はSmooth Jazzが好きな人です。その人にほかの曲もたくさん聴いてもらうべく、Smooth Jazzの曲をリストの上位に並べておいたわけです。

▼リストの上位は高順位につながる - 例えば、自分のページにある4曲が同じジャンルで同じヒット数だったとしましょう。すると、リストの一番上にある曲の順位が最も高くなるようです。2番目もそこそこ高くなり、3番目もなんとなく効き目はある。つまり、ヒット数が稼げる曲をリストの上の方に置いておくと、順位を上げやすく、ヒット数もまた上がるなど、相乗的な効果が得られるのです。

▼Smooth Jazzは客が多い - Jazzの中でSmooth Jazzというサブジャンルは大変な人気です。このジャンルで順位を上げるとヒット数は激増します。8月1日のYour Smileは1103ヒットでしたが、その日、リスト2番目のPreciousは186ヒットで16位、4500 Milesは176ヒットで17位、Hang Looseは120ヒットで27位でした。ちなみにリスト5番目はAcid JazzのHere'sで67ヒット(Acid Jazzでは16位)でした。6番目以下、なだらかにヒット数が減少しています。

上記のようなわけで、今回のプロモオークションは大成功でした。久々に作ったバラードを多くの人に聴いてもらえて嬉しいです。

今回は202ドルかかりましたが、元は取れていません。こんなにカネをかけてどうする?とお思いの方が多いでしょう。でも、高槻は、出演料を3万円もらって小さなライブハウスで演奏するよりも、出演ノルマを10万円払ってでも東京ドームで演奏する方が嬉しい人間なのです。

2002年08月08日

「寿司屋のあさ野」と「ヒロヤショップ」

引っ越しましたが新しい生活にもすぐ馴染みました。今住んでいる街は何から何まで揃っていて、特に消費生活は最高に充実しています。たった1.5km移動しただけなのに、こうも違うものかと感心させられます。それでも、前に住んでいた街にあって、ここで代替できない店が2軒あります。

まずは「寿司屋のあさ野」。高槻は寿司屋に行くのが好きで、回転寿司には毎週通っていたし、それこそ、吉祥寺寿司屋全店制覇計画なるバカげたプランを立てたりしてますが、吉祥寺では、いまだ、あさ野を越える店には巡り合っていません。てゆうか、多分、一生のうちにもここを越える店には巡り合わないかもしれません。

あさ野の寿司のネタは、ほとんどが非養殖で毎朝、築地まで買いに行っているのだとか。しかも、タチウオだのサヨリだの、寿司ネタとしては非常にマイナーなメニューまでご馳走してくれます。生のサバを握ってくれたりするのも嬉しいですね。

カツオのタタキを頼むと、緑色のおろしにんにくが添えられています。これが本来の色なのだとか。日本酒は灘の何とかいう(失念!)これまた不思議な味のする清酒で、ワンカップもどきの四角っぽい瓶に入っているのがビジュアル的にも新鮮です。茶碗蒸しもどんぶり一杯という“特盛り”があって、大満足です。

親父さんは元証券マンだとかで、非常に気さくな方ですが、食材へのこだわりは並大抵ではないですね。高槻がすごいなと思うのは、それでいて、奇をてらっている感じがしないところです。ボッたたくらないし、ネタも大きいし、非常に自然な感じがするのです。

もう一軒のお気に入り店は「ヒロヤショップ」。激安酒店です。いつもジムビームを1280円で買っていました。ローリングKですと1080円というときもあったし、先日買ったケンタッキーバーボンでサムサイケなるに至っては780円です。ハイネケンの350ミリ缶6本入りは960円、一番搾りの500ミリ缶24本入りはなんと4800円で、ロング缶なのに1本当たり200円です。

さすがに、ここより安い店は見つけられないので、今でもヒロヤショップに買い出しに行き、帰りはタクシーで帰って来ます。運賃は130円+660円なので、それを勘案しても十分に割安です。