議論に勝つことと心を動かすこと
昔「ディベート」というのが流行りましたね。ビジネスに限らずこれを持ち込もうとする人は少なくないですが、ディベートには危険な面も多いです。
議論に勝つことと人の心を動かすことは全く別物だと思います。「議論に勝ったからオレが正しい」では、人は動いてくれません。重要なのは、相手を論破することではなく、相手をその気にさせることです。外務大臣時代の田中眞紀子氏が失脚したのは、まさにこれが理由ですね。
もう一つ大事なのは「好き」を「正義」に摩り替えないことです。「こういう理由があるからオレの言うことは正しいはずだろ」という力説の多くは、単に「お前、そうしたいだけとちゃうんか?」だったりします。自分の好き嫌いの結果を、社会の正義として摩り替えるのはみっともない限りです。
思うに、リーダーなら「オレはこうしたい」とだけ言いえばよし、理由など必要ないと思います。日本は大義名分を重んじる社会なので、何をやるにも理由付けが必要になりますが、無理して理由を求めると、誰がリーダーになっても同じ、ということになりかねません。